【教祖】
はいこんにちわ、原発教の教祖様でーす!
このトークコーナーも四回目にして、やっとマトモに
『萌えてわかろう?原子力の基礎コーナー』になりましたー!





  【主人公】
え、ほんとにやるんだ。
今までしょうもないことダベってただけだったのに。
……あ。こんにちわ、僕はこの変な教祖さんを狙うよう言われた暗殺者です。
気づいたら毎回、茶飲み話してるんですけれど……





 【教祖】
君、暗殺者として無能なんじゃないの





  【主人公】
言うなよ……それ……。

あー、えっとそれで、何なんですかね、今日のテーマは。
『そもそも、原子力発電って何なの?』ってことですが





 【教祖】
うん。何なの?





  【主人公】
えっ。
僕に聞かれても。

……えっ、発電なんですよね?
それならあれじゃないですか、 原子力って言うからには謎のスーパーパワーで
ピカーンでシャギーンでキシューンって感じで 電気作ってるんじゃないんですか





 【教祖】
……待て。それは効果音なのか





  【主人公】
えっ





 【教祖】
えっ。






  【主人公】
……





 【教祖】
……君もけっこう変人ですよね





  【主人公】
なんで敬語なんですか!
なんで一歩下がるんですか!





 【教祖】
まあいいけど……ピカーンでシャギーンでキシューン……





  【主人公】
なんで笑いを噛み殺すんですか!





 【教祖】
あんまりバカだから





  【主人公】
なんだよ!





 【教祖】
さてでは説明をしていこう。
まず、この化学式を見てみたまえ








  【主人公】
…あ、これならわかります。
H2O、つまり水の化学式ですよね。
酸素と水素が化学反応を起こしたら、水ができるっていう





 【教祖】
そうだ!
で、これと同じような式が、核反応にも存在するのさ





  【主人公】
えっ








 【教祖】
これが、ウランの核反応式。
実は高校物理でやるんだけどね。
原爆の作り方と一緒に






  【主人公】
え……?





 【教祖】
はいさてさてー!
この式の意味ですが、今回はおいておきます。
けっこうめんどうくさいんで。
なので今は、この核反応式の【矢印の部分】を見てくださーい




  【主人公】
……なんか国家公安上本気でやばいこと聞いた気がするんですけど……。
まあいいや。見ましたよ






 【教祖】
何か見えてきませんか?





  【主人公】
えっと……普通に矢印が見えますね






 【教祖】
君は原発愛が足りないな





  【主人公】
はい?





 【教祖】
さっきの化学式を見たまえ!
水素と、酸素が! 結合するときに!
矢印部分で何が起こる!?





  【主人公】
えっ……あ、あれですか?
生成熱ってやつが生じますよね、化学反応がおきるときに出るやつ





 【教祖】
ですよね!
さあ、熱が出ることを踏まえてもう一度ウランのほうの矢印を見るんだ!
心に愛をたずさえて!!





  【主人公】
アイアイうるさいなあもう……お猿サンかよ





 【教祖】
……ギリイッ。
全然うまいこと言ってないからな君





  【主人公】
ぬぐうッ。





 【教祖】
さーて! もういいや、答え言うからね、猿とかいわれてムカついたからね!
水の化学反応でも熱が生じるということは、つまりこっちでも、熱が生じるんだ





  【主人公】
はあ。どれぐらい生じるんです?





 【教祖】
ふっふっふ……聞いて驚くなよ。
なんと通常の化学反応の一億倍!
まさにピカーンでシャギーンでキシューンです!!





  【主人公】
えーっ!!
……僕間違ってなかったじゃないですか





 【教祖】
だって表現がアホすぎて





  【主人公】
悪かったな!!





 【教祖】
さてさて、ここから大事なところです。 この核反応、つまり原子力っていうのは、 ほんらい地球の生態圏には存在しなかったものなんだ。 じゃあどこにあったかっていうと、太陽圏のほうにはあったらしい。 そして原始より人類は、太陽を神として崇めてきた。 その太陽圏の力といえば、まさに神の火と呼んでも相違なかろう





  【主人公】
はあ





 【教祖】
ということで、原子力は神だ! それを踏まえて、原子力発電所のしくみを下に図示してみたッ








  【主人公】
……





 【教祖】
どうしたの?





  【主人公】
おかしいだろ全てがッ!!





 【教祖】
え!?





  【主人公】
神とやかんの部分は何だァッ!!





 【教祖】
だってほんとにそうなんだもん!




  【主人公】
誰が……誰が神でやかんを沸かそうと…!!






 【教祖】
ちなみに、現在開発中の【核融合発電】では、
ガチの太陽を田舎に作ってやかんの湯をわかす予定です





  【主人公】
マジで!?






 【教祖】
そしてクリーンエネルギーでみんなニコニコ





  【主人公】
この笑顔がまたなんとも……





 【教祖】
ということで、原発のしくみが おおよそだいたい、おおむねアバウトに そこはかとなくそれなりに、 かつ大胆かつ繊細によくわからない感じで わかっていただけたことと思う!





  【主人公】
そこまでいわんでも!





 【教祖】
分かるわけないだろうがこんな不気味なものっ!!





  【主人公】
あああっ!!





 【教祖】
――さあ! いい感じにぐったりしたところで、今回の
『そもそも、原子力発電って何なの?』はここまでとしたいと思いますっ





  【主人公】
……あれ?
教祖さん、さっきの話なんですけど





 【教祖】
ん?





  【主人公】
さっき『分かるわけないだろ』って言ったじゃないですか。
でもこのタイトル、『萌えてわかろう、原子力の基礎』じゃないですか。
分かるわけないなら、このタイトル、詐欺じゃありません?





 【教祖】
んー。タイトルをよく見たまえ、君





  【主人公】
え?





 【教祖】
そう! ちゃんと『萌えてわかろう?』って、クエスチョンマークつけてるだろう!





  【主人公】
あーっ!





 【教祖】
よしじゃあ僕は逃げ……もとい、帰るから!





  【主人公】
ちょっとーーー!





おわり。

【参考文献】(敬称略)
『隠される原子力 核の真実〜原子力の専門家が原発に反対するわけ』(著)小出裕章 創史社 2010年
『高等学校 物理IB』(啓林館)

※このトークを書いた人は専門家とかではないんで、なんか間違ってるたら、教えていただけると幸いです…!
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